シムラの歴史・挑戦の軌跡を紐解く 【エピソード2】

チャレンジインタビュー置鮎社長高橋取締役

【エピソード1】では、主に置鮎社長・高橋取締役の『チャレンジ』についてお話しを伺いました。【エピソード2】では、シムラの事業展開における『チャレンジ』について、引き続きお二人にお話しを伺っています。インタビュアーも知らなかった、事業・サービスに込められた想いについて、掲載しています。

◇インタビュー:置鮎社長、高橋取締役

―主にエネルギー事業から歴史を積み重ねてきたシムラグループが、現在の事業展開に至ったエピソードについてお聞かせください。
高橋取締役:大きな転機・チャレンジは、2000年からだね。この頃すでに、潤滑油の製造という将来的にも発展性のある事業を行っていたものの、石油産業全体でみると様々な外的要因で拡大は厳しい見込みだった。そこで、何かもう一つ柱となる事業に取り組みたいと考え、動いていったね。

 

当時は「IT、シルバー(介護)、環境」が成長産業分野と言われていたこともあり、その3つの分野に絞って新規事業の模索を始めた。
社内に「売上推進プロジェクト」チームを立ち上げ、様々なリサーチや取り組みを行い、3~4年ほど試行錯誤したよ。スタートは“環境(エコ)”にターゲットを絞って、様々なリサイクル資材を用いた商材の検討や、実際の販売活動も行っていたんだ。

 

 

―なるほど。シムラグループの今後を左右する、お二人の大きな「チャレンジ」ですね!
置鮎社長:中には大きな投資をしたよ。回収しきれないまま断念したケースもあった。紆余曲折・トライ&エラーを経て、たどり着いた新規事業が“介護”だったんだ。

長年行ってきたエネルギー事業はいわゆる労働集約型のビジネスであり、労務管理に非常に苦労した経験から、同じく労働集約型のビジネスである“介護”を当初は避けていたんだ。ただ結果的には、“人”が財産であり、会社を動かすのも、事業を動かすのも、“人”という原点に戻った形となった。

 

当時の思いとしては、エネルギー事業がお客様の期待に「いかに応えていくか」というビジネスであったため、「自分たちでゼロから形にしていく」ということに挑戦したいという思いが強くあった。

特にこだわったのは、人生の先輩であり、尊敬するご高齢者の皆様を受け入れるにあたり、「おもてなしのできる施設を創りたい」ということだね。

また、介護業界は大手が参入している中で、差別化を図るためにも何か「特徴・特色」を持ちたいという思いがあった。それが『音楽』だったんだよ。

 

自分自身が行きたくなる、あるいは自分の親を入れたくなるような施設を目指したいと。そんな思いからできたのが、「ミュージックケアステーション シャンテール」というデイサービス施設。ケアという視点より、サロンというイメージが強い施設かな。綺麗な服を着て行きたくなるイメージだね。
シムラグループの音楽療法士の第一号は、現在役員でリュエル・シャンテールの施設長を兼任している杉本部長。無資格から、音楽療法士になったんだ。

 

―そうだったんですね!杉本部長にはまたの機会に、じっくりとお話しを伺いたいと思います。
高橋取締役:そうそう。平成18年から介護事業に本格参入していくわけだが、やはりスタッフ管理がとても大変だったよ。施設のオープン時は、ありがたいことに求人広告で多数の応募をいただいて採用できたものの、当時の介護業界あるいは施設自体にまだまだ音楽療法が浸透していないこともあり、その特色に合わないというケースも多々あったね。“人”が資本であることを再認識したよ。

 

―ここでも“人”の大切さと、困難が待ち受けていたんですね。デイサービスを運営しながら、その後の展開は何か考えられていたんですか?
置鮎社長:デイサービスを立上げ運営していく中で、介護度が重くなり「シャンテール」に通うことができない方も増えていったんだ。それでも「シャンテールに行きたい」というお声を多くいただき、いつまでも通えるって大切なことだと思ったんだよね。そこで、入居施設の「有料老人ホーム」の中で、シャンテールを運営したらいつまでも通い続けられると考え、構想をスタートした。そこから、平成25年に「住宅型有料老人ホーム リュエル・シャンテール」の立上げに至ったんだ。

 

―なるほど。必然的な流れだったんですね。
そういえば、㈱ヒューマンテックで運営しているデイサービスや介護用品サービス事業所の「シャンテール」、住宅型有料老人ホーム「リュエル・シャンテール」といった名称には、どのような思いが込められているのでしょうか。

置鮎社長:「シャンテール」っていう名称は、フランス語の「シャンテ」と「リール」をもじった造語なんだよ。実はこれ、私が考えたんだ。「歌って笑って」という意味が込められているんだ。

「リュエル」は同じくフランス語で、「横丁、路地」といった意味。

 

リュエル・シャンテールの路地脇から、アコーディオンを持った社員が演奏しながらふらっと出てくる。そんなイメージがあったんだけど、今のところまだ見かけたことはないね・・・(笑)

施設名を考えている時は、本当に楽しかったな。当時は辞書をめくって様々な言葉を調べて、施設に合うイメージをいくつも考えたよ。

 

 

高橋取締役:そうそう。社長ってそういうところ、得意だよね。ボツになった候補のほうが多かったけど・・・(笑)

 

―置鮎社長が直々に考えられた施設名だったのですね!改めて施設に対する置鮎社長の思い、「チャレンジ」を感じました。

もっとお話しを伺いたいところですが、記事が膨大で読むのが大変になりそうなので、今回はこの辺りで締めさせていただきます。インタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました。

 

今回のインタビューを通して、置鮎社長・高橋取締役のご経歴やチャレンジされてきたこと、シムラの歴史や挑戦の軌跡を知ることができました。インタビュアー自身も知らないことが多く、とても参考になるお話しでした。シムラグループにご興味を持ってくださった方・求人への応募をご検討いただいている方などに、ぜひご覧いただきたいと思います。